住みたい街No.1 西宮市の人口が大幅に減少予想!?西宮市の人口政策について 令和6年6月定例会 一般質問①
こんにちは。
6月議会も7月4日を残すのみとなりました。
議長も代わり、新しい役職のもと議会が開催されました。
私は、1年間務めさせていただいた総務常任委員長を退き、健康福祉常任委員会の委員として、今年度は市民の健康のための取り組みについて、しっかり提言していきたいと思っています。
そんな中、6月議会では一般質問の時間を65分間いただきましたので、大項目6つ質問してきましたので、今日からはそのご報告です。
ということで、一般質問の報告を早速始めていきます。
動画をご覧いただける方はこちら!
西宮市の人口政策について
今回、あることを発見したので、この質問をすることにしたのです。それが、、
このままじゃ西宮市の人口って想定以上に減っていくじゃないか!?
ということです。
いやいや、西宮市って住みたい街ナンバーワンなのに、そんなわけないでしょ?
なんなら増えているんじゃないの?
と思った方もいらっしゃると思うのですが、それがそんなことないのです。
資料の通り、令和6年4月現在の西宮市の人口は48万2467人で、ピークの平成28年12月の48万8920人と比較すると、約6500人減少なんです。
結構減少しているんですよね。。
人口増減には、自然増減という出生数と死亡数の差を原因とするものと、社会増減という転出者と転入者を原因とするものがあります。
自然増減は、昨今の少子高齢化の流れの中で、西宮市だけ出生率が高い!!というのは、なかなか政策誘導することが難しいと思うのですが、(諦めてはいません。)社会増減は政策によって大きく異なります。
人口問題研究所によると、2050年には西宮市の人口は44.1万人になると予測されております。
しかし!
人口問題研究所はもう一つ「封鎖人口」という指標を公開しているんです。
この封鎖人口というのが、社会増減を無視した指標なんですね。
そして、2050年の封鎖人口が41.2万人になっているのです。
2020年の予測値で、2050年には西宮市の人口は44.1万人になるはずが、社会移動がなかった場合、41.2万人ということは??
そうです!!
30年間で約3万人の人口が西宮市に流入してくるという想定のもとで、推計人口が算定されている!
ということです。
となると、
年間1000人の社会増がないと西宮市の人口は推計通りにいかない!
ということになります。
では、西宮市の社会増の数は、年間どれぐらいになっているのかというと、、
この10年間で2822人です。
ということは、年間1000人増えないといけないところが、282人しか増えていないということになります。
また、このペースでいけば、2050年の時点で、人口推計の数字より2万人も人口が少なくなってしまうということになります。
しかも、この住みたいと言われている西宮市は、毎年近隣都市に転出超過というのが、実態なのです。
これは大問題だ!!
と思って質問しました。
質問①
西宮市では、過去10年の社会増2822人のペースで行くと、2050年には推計人口を約2万人下回ることになりますが、この認識があったかどうかお聞かせください。
市の回答
具体的な数値については、認識していませんでした。
まず、数値については、認識していなかったようです。
人口がどうなるかって、西宮市の最重要課題なのに、どれだけ社会増がないといけないのかっていう認識がないということですね。
ちなみに、この推計人口の話は、西宮市の最上位計画である第5次西宮市総合計画の概要版の冒頭に掲載されております。
それだけ重要なことの根拠となっているものぐらいは抑えとくのが、市として普通じゃないかなと思います。
質問②
西宮市が行っている社会増に対する取り組みは十分とお考えでしょうか。
市の回答
様々な取組を積み重ねて人口減対策に取り組んでおりますが、十分とは言えず、改善の余地があると考えております。
十分じゃないってことですね。
そりゃそうですよね。実際に、社会増が獲得できていないわけですから、十分って言われたらびっくりします。
質問③
近隣他市との社会増減を比較したときに、ほとんどの年で社会減となっておりますが、市はこの点についてどう分析していますでしょうか。
市の回答
不動産価格や家賃、物件の性質の違いなどもその一因ではないかと考えておりますが、人口の社会増に向けた取組を検討するためにも、転入・転出される方の属性など様々な要素をふまえて、さらに精査していく必要があると考えております。
確かに各市町村との人口増減については、詳細な分析が必要になってくると思いますので、妥当な回答かなという感じがします。
質問④
人口減少が明確になっている地域を中心として、市の独自支援により流入人口の増加を目指していくお考えはありませんでしょうか。
市の回答
コミュニティ交通の導入支援や、交流機会の創出、東京圏からの移住者に対する支援金の支給などに取り組みましたが、人口減少傾向の改善には至っておりません。
人口減少が明確になっている地域における持続可能な行政運営の実現に向けて、どのような取組が有効なのか引き続き検討してまいります。
山口や塩瀬地域では、かなり人口減少が進んできているにも関わらず、ほとんど何の手も打っていないに近いような状態です。
そういう意味では、今後具体的な取り組みの提案をやっていきたいと思いますが、今回の回答を見ていても、正直無策だなと思います。
さて、ここからが本題です。(前置きが長すぎなんですが。)
1.このペースでは、2050年の西宮市の人口は、推計人口よりも2万人も少なくなるペースである。
2.人口推計のペースで行くためには、年間1000人の社会増を確保していく必要がある。
3.西宮市は、1000人の社会増を獲得していくことを目標とするべきではないか。
と思ったので、市長に再質問しました。
坂本
5年,10年後のことも考えると、「年間1000人の社会増」これを明確な目標としていくことで、取り組みが不足している社会増に対する政策の方向性を変えていけると思うのですが、市長の見解をお聞かせください。
市長の回答
地域偏在の調整の難易度が高いことから、明確に年間1000人の社会増の目標を定めることは望ましくないと考えており、目標設定は行わない。
ということでした。
なかなかいい回答は得られませんでしたね。残念です。
当然、地域によっては、増えているエリアもあれば、減っているエリアもあります。
また、人口の流出入が年間25000人程度あることを踏まえると、調整がうまくいくいかず、社会増が4000人になってしまう可能性もあるということで、回答をいただきました。
私としては、4000人社会増になったら、その分インフラ整備をすればいいですが、減少していくことは街の活力の観点で大問題ですから、どんどん増やしていくための取り組みをやってみたらいいと思うのです。
そもそも、平成20年からの15年間で、1000人以上の社会増になったことは、一回しかないことを考えると、そんな大幅な社会増を懸念する必要があるのか正直疑問です。
個人的には、年間1000人の社会増を獲得していこうというのは、人口推計と封鎖人口の差というロジック的にも、掛け声的にもすごくいいと思います。
実際にこのまま人口減少していくと、推計人口通りにならないことがわかっているのに、それに向けた政策の大前提となる目標がなくていいのかなと思うんですよね。
やっぱり数的な目標があってこそ、その目標に向かって政策を立案し、そして実行し、また振り返ることができるんじゃないかなと思います。
とはいえ、最低限ではありますが、市として、社会増を目指すということは確認できたので、その前提のもと、今後の政策立案に力を入れていきたいなと思っています。
今回は、この辺で!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!