学校と教育委員会で適切な役割分担を! 「学校の自主性について」 令和6年6月議会一般質問④

こんにちは。
西宮市議会議員の坂本龍佑です。

今回は6月議会の一般質問の4つ目、学校の自主性についての報告です。

もう9月議会も終わっているのに。。という批判は受け止めつつ、書いていきたいと思います。

今回は先日、姉が結婚式を挙げたので、小さな頃の写真を載せておきます。

また、YOUTUBEに動画をアップしております。

こちらも併せてご覧ください。

学校と教育委員会の権限がどうなっているかご存知ですか?

うーん。教育委員会って実際のところ何しているのか知らないなーという人もいらっしゃるかと思います。

学校教育法などによって、学校と教育委員会の役割は次のように定められています。

学校の設置や給食の実施、予算などは教育委員会が持っている一方で、学校(校長先生)は卒業の認定や教職員の採用の意見の申出、学校の施設管理、目的外仕様などの権限を持っています。

こうやってみると、校長先生って結構色んな権限を持っているんですよね。

良く言うと、現場主義。
悪く言うと、現場任せ。
と言う感じでしょうか。

そんな中で今回、学校の自主性を取り上げようと思ったきっかけが、小学校1年生の4月の給食開始日が違うことや、入学式、卒業式の終了時間が違うことによって、民設学童保育を運営している事業者は学校にかなり振り回されるというお話をいただいたからです。

さらに昨今、学校現場への権限移譲が進んでおります。ただ、よく考えてみると、豊岡や淡路の小学校で、独自の文化があることは理解できるのですが、西宮市内の小学校で、自主性ってそこまで必要でしょうか?

そこで調べてみると、学校によって独自色を出していることってかなりたくさんあります。

例えば、最近は先生の働き方改革によって、学校に着電した時に、自動応答が流れるようになっています。
これ自体は、7時に掛けてきて、1時間電話されたら、8時まで残業することになるということで、良い取り組みだと思っています。

しかし、これも学校によって自動音声が流れ始める時間が違うと言うのです。
いやいや、そんなところに自主性は必要なのか?

保護者の立場に立ってみると、うちの小学校では、6時までしか電話取ってくれないけど、横の小学校では7時まで電話を取ってくれる!うちの小学校は生徒のことを考えていない!
みたいなことになりかねません。

更に、西宮市には市立学校がそれぞれ、小学校40校、中学校20校、義務教育学校1校、高校2校があります。

当然、「うちの学校ではどうしようか?」
と言う会議が持たれ、そこで運営方針が決められることを思うと、それぞれの学校で同じことを協議することになります。
であれば、教育委員会が方針を定めて、学校に通知をした方が全体の会議時間も減りますし、学校現場からすれば、教育委員会が決めたからこの時間なんだという言い訳にすることもできるわけです。

これらを踏まえて質問しました。

坂本
1.小学校1年生の学校給食の開始日や短時間登校の日程についても、地域ごとにモデルケースを作成して、学校に提示するなどの取り組みによって、統一していくことが望ましいと考えますが、市の見解をお聞かせください。

2.先生の働き方の変化もある中、生徒と向き合う時間や授業準備に時間を割くことを優先すべきと考えたときに、必要と考える学校の自主性についてどのようにお考えでしょうか。

3.これからも学校は放課後キッズや民設学童保育事業者等との運営において協業していくことが必要になってきますが、学校の自主性とのバランスを踏まえた上で、どのように行なっていくべきと考えるか市の見解をお聞かせください。

市の回答
学校長が各校の実情や児童の状況を考慮して教育課程を編成するため、地域や学校ごとに差異が生じる。また、各学校は地域の実情を踏まえた自主的な教育目標に基づいて活動し、市内共通の部分もありますが、完全な統一は難しい。さらに、教職員の働き方改革において、書類作成時間を削減し、児童と向き合う時間を確保することも必要と考えております。

ということで、残念ながら、教育委員会とは思いを共有することはできなかったようです。

私の考えは、先生が学校で児童、生徒に向き合う時間を確保するためには、教育委員会が現場任せにせずに、大きな方針を決めることが必要だと思っています。

当然、学校側にもできない理由はあるでしょう。
しかし、それを現場判断に任せると、先生は事務仕事に追われ、本来必要な教育活動にあてる時間が減ってしまうのではないでしょうか。

先日、香櫨園小学校に行ってきました。
主たる目的は、給食の調査だったのですが、6年生のクラスで給食の時間から掃除、昼休みの時間を体験させていただきました。

先生の働き方改革が叫ばれて久しいのですが、こりゃ休み時間なんてあったもんじゃないなというのが正直な感想です。

ただ、忙しいから「これはできない。あれはできない。」ということを聞けば聞くほど、そりゃ全てを現場に権限移譲するとそうなるだろうという感想しか持たないわけです。

しかも、議会側ができるだけ教育委員会が大枠を決めて、生徒一人一人と向き合う時間の確保ができるように提案しても、それは難しいと言って、拒否するわけです。

他の一例を挙げてみます。

A社には100の支店があるとします。

しかし、現場の自主性を重んじるあまりに、支店長の決済を独自のルールで行なっていたり、就業時間をそれぞれが決めているとすると、働いている人やその支店にサービスを受けている人はどうなるでしょうか。

新しい学校に行ったら、新しいルールがあり、それに適応しなければならないことになります。

さらに、新しくそこの支店長になった人は、ルールを見直さなければなりません。

現場主義はもちろん大切な観点です。だからこそ大枠を決めてあげることが、現場が思いっきり働くためには、必要なのではないでしょうか。

学校現場では様々なことが起こります。

だからこそ、会議の時間を減らし、生徒一人一人と向き合う時間を確保してもらいたいと切に願うところです。

また、学校との協業を行っている外部事業者である育成センター、民設学童保育、放課後等デイサービスなどといった施設は、学校の自主性に振り回されます。

特に、民間の施設では、様々な学校から子どもたちが集まってくるので、それぞれの学校の行事の予定によって、この子は14時から、この子は16時からということを管理する必要があります。

だからこそ、情報共有には常に気を配って運営してもらいたいですね。

今日は一般質問「学校の自主性について」の報告でした。

ぜひ皆様の思う必要な学校の自主性についてご意見をお寄せいただければと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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