令和7年度予算案の修正を受け賛成、可決されました。

こんにちは。

西宮市議会議員の坂本龍佑です。

皆様にご心配をおかけしたことと思いますが、本日、3月26日に西宮市議会の臨時会が開催され、令和7年度の修正案となる予算が提案され、これが可決しました。

賛否は以下の通りです。

賛成:啓誠会、ぜんしん、公明、市民クラブ、森、よつや、一色、村上、佐野

反対:維新、共産党

要は、啓誠会、ぜんしん、森が反対だったのが、賛成に回ったため、予算が可決したということです。

では、なぜ啓誠会は賛成に回ったのか。

まずは、市が示した予算の修正案を簡単にまとめたものがこちらです。

啓誠会が主張していたのが、4〜8の5項目であり、我々の主張を全て飲んだ形での修正となりました。

これについては、正直言って100点です。

求めたことが全て修正されているのに、反対する理由なんて全くありません。

ということで賛成です。

以下が抜粋です。

  1. 部活動の地域移行
    60,458 千円(一部国費充当)
    → 4,115 千円(会計年度任用職員の人件費以外を減額)

  2. 子供の人権のための第三者機関の設置
    1,591 千円(全額一般財源)
    →0千円

  3. 新図書館の整備
    →令和8,9年度の債務負担行為(13,024 千円)を取り下げ
  4. 病院統合に伴う給与補償
    466,037 千円(8~12 年度)
    →0 千円(取り下げ)
  5. 就学前児童応援給付事業
    160,105 千円(事務経費 32,605 千円含む。全額国費)
    →153,500 千円(事務費 6,605 千円を減額)

ただ、部活動の地域移行については、議会との協議の後に、再度予算化する方針となっておりますし、病院統合に伴う、給与補償についても再度労使交渉を行う予定であることから、ここについては引き続き協議が必要になります。

主張した会派として責任を持って、協議していきたいと思います。

ただ、今回の反対要因であった最大の理由であるコミュニケーション不足というのは、一朝一夕で解決する話ではありません。

それを改善していくためには、普段から議会に対して、意見を求めていく必要があります。

反対討論の際も述べましたが、西宮市議会には所管事務報告という休会中であっても、議会に報告できる仕組みがあり、各常任委員会ごとに、毎月1回ぐらいは報告がなされています。

あと、これは普通の仕事にも言えることですが、ふらっと会いに来て、「こういう事業やろうと思っているんですよねー どう思います?」みたいな感じでやってもらったって良いんです。

それに対して、議員が「いやそれはちょっとまずいんじゃないでしょうか?」っていう場合もあるでしょうし、「是非進めていきましょう!」という場合もあると思います。

ただ、そういった感覚を常に磨いておくことが、予算案のスムーズな通過に必要なのであれば、いわゆる密室会議のような感じで、否定されるものではないと考えております。

あと、メディアで人件費に対して、議会が反発して予算が否決されたという記事が散見されますが、明確にそれだけが理由ではありません。

そこのところをしっかり取材していただき、市民に伝えてほしいなー

と、見ていただいているかわかりませんが、書いておきたいと思います。

今回は、以上です!

とにかく今回の議会は疲れましたが、実りのある議論ができ、我々の主張が取り入れられる形で、修正案が可決したことは非常に喜ばしいことかと思います。

そして、当然ですが、これが市民の皆様のためになるのだと信じていますので、今後とも応援していただけると嬉しいです!

最後に、賛成討論の原稿を載せておきますので、是非ご覧ください!

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!!

以下、賛成討論原稿

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啓誠会は、議案第356号 令和7年度一般会計予算に賛成いたします。

我々は、3月21日の本会議において、予算案に反対しました。その討論においては、議会とのコミュニケーション不足を最大の理由とし、さらに個別に5項目の反対理由を示しました。今回、市はこれらの指摘を真摯に受け止め、指摘事項全てを含む8項目について誠意ある修正を施されました。この度の対応を評価し、賛成討論を行うものであります。

それでは、各項目に対する所見を申し述べます。

第一に、部活動の地域移行に関する予算についてです。当初約6000万円の予算案が、人件費のみの約400万円へと見直され、先ほどの教育子供常任委員会において、議会との協議を重ねた上で再度予算化を図ることが確認されました。

部活動には教育的価値があるという前提に立ち返り、日本の誇るべき文化としての部活動を守りながら、地域との協業が図られるようにしてください。

そのためにも是非、今後の部活動のあり方について、議会としっかりと議論し、懸念点を払拭した上で、納得できる形の予算と方向性になるように進めてください。

次に、「みやっこつながり支える条例」関係経費についてです。約160万円の減額が行われました。しかしながら、こどもの人権を守るための第三者機関の設置に年間3000万円もの一般財源を費やす方針には、依然として強く反対であります。

我々は既存の児童相談所やNPO等を活用することこそが、より合理的かつ効果的な対応であると考えており、仮に条例として提案された場合には、断固反対の立場を貫く所存であります。

第三に、新中央図書館設計協議支援および管理運営計画策定支援業務についてです。令和8年度、9年度の債務負担行為の設定を取りやめられました。事業の進捗に応じた適切な検討を経た上で、必要に応じた予算提案を行っていただくことを求めます。

また、統合新病院移籍職員給与の経過措置費負担金についても、約4.6億円の債務負担行為を取り下げられました。再度の労使交渉を通じ、市の負担縮減に努めてください。また、先ほどの健康福祉常任委員会の答弁の中で、次に、議会に提案される際は、我々が指摘しておりました県に移籍する職員と市に事務職として残る職員の給与を議会に提示した上で、債務負担行為の設定が提案されるということでした。

当初予算案にあっても、これが本来あるべき姿であったということを十分に反省してください。

その上で、どの程度まで減給を補償すべきなのか妥当な妥結点を見出していただけますようお願いします。

さらに、就学前児童給付事務委託料については、約660万円の減額が行われましたが、事務費の割合が16.9%と依然として高い水準にあります。このような事業の選定にあたっては、費用対効果を慎重に見極める視点が不可欠であり、国の交付金事業であったとしても、市民の貴重な税金が用いられていることを深く認識していただき、次回以降の交付金を活用した提案の改善を期待しております。

以上、5項目の修正を受け、私たちは市の対応を評価し、賛成に転じる判断をいたしました。

しかしながら、根本的な問題として、議会との対話不足は依然として重大な課題であります。

市政100年の歴史において、初めての予算案否決という事態に至った重みを深く受け止め、今後の予算策定においては、議会および市民を軽視することのないよう、市長にはしっかりと肝に銘じていただくことを強く求めます。

また、財政構造改善に向けた取り組みを進める中で、各事業の必要性を定量的に検証し、他市と比較して過剰なサービス提供となっていないか、西宮市の方向性と合致しているのかを見極めることが肝要です。受益者のみならず、市民全体の理解を得るために、客観的なデータを備えて進めてください。

加えて、メディアにおいては、人件費に関する取り組み不足が否決の主因であるかのように報じられておりますが、実際にはそれのみが理由ではなく、議会との対話不足こそが最も大きな要因であったことを、改めて申し添えます。

さらに、代表質問で答弁いただきました放課後キッズの全校展開の早期実現や、公園リニューアルの頻度向上といった施策は、市民生活の質を向上させる重要な取り組みであり、速やかに実行に移されることを強く要望いたします。

結びに、この度の予算否決と修正を通じて、市政運営の在り方が見直され、西宮市がより良き未来へと歩みを進める契機となることを切に願い、啓誠会の賛成討論といたします。

ご静聴ありがとうございました。

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