北部の人口減少対策! ― 給付は“バラマキ”ではなく投資 令和7年9月 一般質問①
こんにちは。
西宮市議会議員の坂本龍佑です。
今回は令和7年9月の一般質問のうち、西宮市北部地域の人口減少対策についての報告です。
昨今様々な自治体によって行われている住宅取得に対する支援策は、「ばらまき」というような印象を持たれる方も多いかと思いますが、自治体として積極的に人口獲得政策を講じていくことは財政上プラスに働くという前提のもとでご報告していきたいと思います。

目次
- 北部の人口減少は待ったなし
- 給付型支援は「投資的支出」である
- 実績1件の移住支援制度 ― 形だけの政策では意味がない
- 尼崎市は先行。西宮はどうする?
- 兵庫県の新婚支援制度をなぜ活用しないのか
- 当局答弁の評価と課題
- 北部は“チャンス”である
1.北部の人口減少は待ったなし
西宮市北部の人口減少は、すでに現実です。
令和7年1月時点で、平成23年と比較すると
- 塩瀬地域:▲11%
- 山口地域:▲9%
明らかに減少傾向です。
もちろん、産業振興や買物利便の向上、空き家対策など総合的な施策が必要です。
国見台メガソーラー跡地の産業活用、地区計画の見直しによる生活施設誘導など、本来議論すべきテーマは山積しています。
しかし今回、私はあえて論点を
「定住に結びつく給付型支援」
これに絞り、質問を行いました。
2.給付型支援は「投資的支出」である
給付型支援というと、すぐに「バラマキ」と言う人がいます。
しかし、それは違います。
住民が定住すれば、
- 住民税
- 固定資産税
- 都市計画税
- 上下水道料金
これらが毎年積み上がります。
これは投資回収可能な支出です。
実際、内閣官房の「生涯活躍のまち構想に関する効果分析」(平成29年)では、
高齢者50世帯の移住でも年間1,163万円の黒字効果
が示されています。
高齢者ですら黒字です。
若年世帯・子育て世帯なら、さらに効果が見込めるのは明らかです。
今回の答弁で、
「一定数の人口増、定住に結びつけば市財政にプラスに寄与する」
と当局が明言しました。
これは極めて重要な前進です。
3.実績1件の移住支援制度 ― 形だけの政策では意味がない
一方で、西宮市の「東京圏からの移住支援制度」。
北部地域での実績は――
令和元年度以降、たった1件。
制度を“置いている”だけでは、人口減少対策にはなりません。
本気でやるなら、
- 定住率の高い「住宅取得」に絞る
- 居住エリアを明確に誘導する
- 財源を戦略的に投入する
ここまでやらなければ意味がありません。
4.尼崎市は先行。西宮はどうする?
尼崎市は、
- 新築住宅取得:200万円補助
- 中古住宅取得:60万円補助
- 子育て住宅促進区域を指定
- 県と財源折半
さらに、
- 空き家取得・改修:最大100万円補助
以上のような政策により、明確に「人口を取りにいく」政策を実行しています。
西宮市はこれらの取り組みを全く行っておりません。
5.兵庫県の新婚支援制度をなぜ活用しないのか
兵庫県には
「新婚世帯新生活支援補助制度」
があります。
- 世帯所得500万円未満
- 夫婦ともに39歳以下
- 最大30~60万円補助
- 国・県・市町で折半
しかも、市町が対象地域を自由に設定可能。
つまり、
北部限定で導入できる制度です。
今回の答弁では、
「検討していく」
との回答でした。
財政負担が軽減できる制度を活用しない理由はありません。
6.当局答弁の評価と課題
答弁では、
- 定住支援は中長期的に財政プラス
- 空き家取得補助は研究
- 新婚補助は検討
という方向性が示されました。
これは前向きです。
しかし、研究・検討で終わらせてはいけません。
まず1つ、制度を北部で実行すること。
それが次のステップです。
7.北部は“チャンス”である
南部では不動産価格が高騰しています。
他市では住民誘致競争が激化しています。
一方で、北部はどうか。
- 価格は比較的抑えられている
- 大阪・神戸へのアクセス良好
- まだ余地がある
ここは「衰退地域」ではありません。
戦略次第で反転できるエリアです。
産業政策や利便性向上と並行して、
北部で南部に先駆けた住宅政策・人口政策を展開する。
それが西宮の未来を守る一手です。
まとめ
今回の一般質問で、
給付型の定住支援は「投資的支出」である
という考えを市が公式に認めました。
これは大きな一歩です。
財政が厳しい現状ではありますが、これは長期的に見ると投資的側面が大きい事業です。
だからこそ、少しでも財源を捻出して早めにやることで、リターンも確実に返ってきます。
それを人口減少が厳しい北部地域から、やるかどうか。
現在それが問われています。
西宮市の前向きな決断に期待したいですね。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
