育成センターと民設学童保育の在り方について(一般質問①)
こんにちは。政新会坂本龍佑です。
先回のブログで一般質問の告知をいたしましたが、今回はその内容の深掘りと感想を三つの質問を3回に分けて深掘りしていきたいと思います。
まずは参議院選挙も終わりまして、それぞれ現職が勝利する結果となりました。
自民党におきましては、末松信介文部科学大臣が当選し、ご支援いただきました方に心より御礼申し上げます。また安倍総理の許せない事件があり、未だに信じられない気持ちですが、民主主義の根幹である自由は暴力に屈してはならないと思いますので、前を向いていかなければならないと感じております。
さて、今回取り上げたテーマの一つ目は「育成センターと民設学童保育の在り方について」というものでした。以下記載が今回の質問要旨です。
1.育成センター、民設学童保育の整備計画
1.これからの整備計画
2.4年生を含む高学年の受け入れ
3.育成センターの整備費用と民設学童保育の整備費用
なお、動画については、以下のサイトで一般公開されております。少し早口で聞き取りにくいかと思いますが、是非ご覧になってください。
西宮市においては、女性の社会進出に伴い急速に保育園の需要が増加したことで、待機児童問題が発生し、2021年度は全国でワーストであったことはご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。(2022年度は保育園の新設を進め、大幅に減少しております。2020年345人→2021年度182人→2022年度52人)
それと同時に学童保育の需要も同様に増加しただけでなく、2015年から国の方針として、6年生まで学童保育を受け入れるようにということになったことから、2022年4月の段階で100名程度の学童保育の待機児童が発生しております。
そうした状況で、西宮市においては、2016年度に「留守家庭児童育成センターにおける施設整備のあり方について」という方針を発表し、待機児童が発生しないように対策を立てておりました。
しかし、実際の想定よりも施設整備が進まなかったり、需要が多かったりということで解消が進まず、4年生における受け入れも41校区のうち23校区のみという状況に留まり、対策が急がれる状況となっておりました。
育成センター以外にも放課後キッズを開始するという対策は行っているものの、かなり遅れているという現状でした。
ただ、2022年度までしか上記の方針は立てられておらず、2023年度以降は未定となっておりました。
質問①
今年度で終了する育成センターにおける施設整備のあり方について、来年度以降の育成センターの整備計画を早急に更新もしくは作成してはいかがでしょうか。
結果、今年度中に作成しますという100点満点の回答をいただくことができました。
これは嬉しかったですね。考えてみたら、来年度以降の計画がないってどういうこと?という話なのですが、まずは一つ足跡を残すことができました。
ただ、4年生以降の受け入れを含めて、2016年度から2022年度は計画通りいかなかったことを反省点として、取り組んでいただきたいと思います。
次に育成センターと民設学童保育についてです。
前提として、育成センターは公設の学童保育で小学校内もしくは小学校に隣接しております。
それだけではなかなか整備が追い付かなくなってきたことから、2020年度より校外に民設学童保育の設置を募集するようになり、2022年6月現在6か所の民設学童保育があります。
育成センターの整備費用については、もちろん個別要因はあるものの、2階建て、各階40名定員、計80名定員の施設を整備するのに概ね8000万円~1億2千万円。それに対して、民設学童保育の開設補助金は40名定員で1200万円程度。運営経費も同じぐらいです。
育成センターを整備するのは、民設を開設するより、人数比で4倍ぐらい税金が投入されているんですね。にもかかわらず、今年度も民設学童保育の募集は4施設に留まり、育成センターの増設は5施設となっております。
民設学童保育は近隣の尼崎市では36施設、宝塚市では17施設あり、税負担も育成センターよりも少なく、育成センター増設によって校庭を圧迫することもないので、もっと民設学童を推進すべきだと考え質問しました。
質問②
育成センターと民設学童保育の整備費用差が約4倍であることを考えると、民設学童の募集数を増やすべきではないか。
これに対しては、育成センター方が学内にあって、人気がある。長期的な需要は減少していく可能性があるということで、開設については、慎重に見極めていくという回答となりました。
うーん。。それを言うと、保育園も育成センターも長期的には減少していくことは間違いないわけで、その一時的な対応と考えれば尚更、民設で期間契約にした方が税負担も少なくて済むのに。。
現状、4年生受け入れできていない自治体がほとんどないなかで、この回答はちょっと納得がいきませんでした。
また、育成センターの方が人気があるということですが、民設学童が近隣にあれば、半数の育成センター利用者はどちらを利用しても良いと回答している下のようなアンケート結果があるので、矛盾していますし、民設を利用している方に話を聞くと、どちらも見た結果、民設を選んでいたり、逆に他行政のように民設がないことに驚いたという方もいらっしゃいました。
ただ、民設を手放しに拡大していくのも、難しいという事情もあります。実際に現在運営している6施設には人気にばらつきがあり、定員割れしているところもあるのです。
そうしたことも踏まえて、この他に2つ質問しました。
質問③民設事業者の努力を促す仕組みになっているか。
これに対しては、国の定めた補助金は定員が埋まっていないと、全額支給しないような仕組みになっているという回答がありましたが、それも開設後間もなければ埋まっていなくても支出しているような実態もあり、広報活動への協力も含めて、市に対しては厳しく対応していただくように要望しました。
質問④補助金なしでやっているような民設事業者や定員いっぱいになっている事業者の取り組みを学んでいるのか。
これについても、上手くいっている事業者を学ぶようにしていくという回答がありました。
正直、かなり老朽化している育成センターと新設された民設学童が同じ料金であれば、民設の方が人気が出るのが自然だと考える中で、埋まっていない現状は考えられません。
事業者がしっかりと取り組むような制度設計の見直しと行政側もどうすれば人気が出るのか検討してもらいたいと思います。
まとめ
個人的には育成センターと民設学童保育が良い意味で競争し、保護者にとっての選択肢となることを望んでいます。
その為には、育成センターの増設は控え、民設を増やすことによって、まずは全校区にその選択肢を広げることが必要と考えております。
全て民間委託すべきだとは思いませんし、教育分野においてきちんとした事業者がやってくれるか分からないという難しさもありますが、積極的に民設学童保育の設置を進めてもらいたいところです。
一つ目の質問で方針の作成を市から答弁いただけたことはとても良かったと思いますが、放課後キッズ、育成センター、民設学童が一枚岩となって、女性の社会進出に必要なインフラである学童保育事業を推進していただきたいと願うばかりです。
次回は二つ目の質問で取り上げました「ペーパーレスの推進と電子契約について」取り上げていきます。
長文ですが、最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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